税理士の集客は、紹介だけで十分だった時代から、お客様が検索して事務所を比べる時代に移っています。この記事は、税理士事務所の代表の方が、Web集客の基本を税理士の仕事に合わせて理解し、税理士法や税理士会のルールを守りながら始める手順を整理した内容です。
税理士のWeb集客は、紹介を残したまま、専門分野ごとの受け皿ページと正しい情報開示で検索からの相談を増やす取り組みです。
- 依頼する側は「相続税 税理士」「税理士 顧問料」のように、困りごとと専門で探しています。
- 広告は税理士法の信用失墜行為の禁止と、所属税理士会の細則に沿って確認します。
- まず自事務所のホームページを5つの入口で点検すると、優先順位がつきます。
税理士の集客を紹介だけに頼らず検索でも行う理由
この章では、紹介で来るお客様と検索で来るお客様の違いを整理し、なぜ両方を持つ方が事務所の経営が安定しやすいのかを説明します。
紹介は、紹介者の信頼を借りて届くため、最初から前向きに相談してもらえるのが強みです。一方で、紹介元の状況に左右され、来月に何件の相談が来るかは自分では決められません。
検索は、お客様が事務所を比べて選ぶ集客です。ホームページを見て「自分の悩みに強いか」「料金の考え方は分かるか」を確かめるため、紹介より比較される一方、載せた情報が判断材料になります。実際に「税理士 紹介」は月3,300回、「税理士 変更」は月700回検索されています(Ahrefs、2026年10月20日取得)。紹介を断らずに検索の窓口を足すという考え方が、無理のない進め方です。
地域で選ばれたい事務所は、地域SEOの考え方も合わせると、近隣のお客様に見つけてもらいやすくなります。
税理士のWeb集客で、顧問先候補が検索する言葉
この章では、事務所側の検索と、依頼する側の検索を分けて、どの言葉に受け皿を用意すべきかを実測値で示します。
事務所の代表が調べる言葉は、「税理士 集客」が月900回、「税理士 SEO」が月350回、「税理士 ホームページ」が月300回です。「税理士 ホームページ 集客」は月40回、「税理士 Web集客」は月30回と小さな規模です。
依頼する側は、困りごとと専門で探します。「相続税 税理士」は月2,400回、「税理士 顧問料」は月700回で、「税理士 口コミ」は月200回、「税理士 創業」は月10回でした。
| 検索する人 | 検索語 | 月間検索数 |
|---|---|---|
| 事務所の代表 | 税理士 集客 | 900 |
| 事務所の代表 | 税理士 SEO | 350 |
| 事務所の代表 | 税理士 ホームページ | 300 |
| 依頼する側 | 税理士 紹介 | 3,300 |
| 依頼する側 | 相続税 税理士 | 2,400 |
| 依頼する側 | 税理士 変更 | 700 |
| 依頼する側 | 税理士 顧問料 | 700 |
| 依頼する側 | 税理士 口コミ | 200 |
数字はAhrefsの日本国内の月間推定値(2026年10月20日取得)で、Googleのキーワードプランナーとは一致しません。傾向をつかむ目安として使ってください。
税理士のSEOは専門分野ごとの受け皿ページで進める
この章では、事務所トップページ1枚で勝負せず、相続や創業など専門分野ごとにページを分ける理由と、分け方の考え方を説明します。
「相続税 税理士」で探す人と、「法人 税務顧問」で探す人では、知りたいことが違います。専門分野ごとに、相談の流れ・対応範囲・料金の考え方を書いたページを用意すると、検索した人が自分向けだと判断しやすくなります。業種に特化して選ばれたい事務所は、業種別のSEO対策の考え方も参考になります。
トップページ1枚では、専門分野ごとの疑問にまで答えきれません。相談の流れや対応範囲まで書いた専門ページがあると、検索した人が事務所を比べるときの判断材料になります。
事務所で実践するなら、まず得意な専門分野を1つ選び、その分野の相談の流れ、対応できる範囲、よくあるご質問を1ページにまとめてください。
税理士の集客で守りたい税理士法と税理士会の広告ルール
この章では、Web集客を始める前に確認したい法令と税理士会のルールの全体像を示します。具体的な可否は所属税理士会の最新の規定で確認する前提です。
税理士法第37条は、税理士の信用または品位を害する行為を禁じています。第39条は、所属税理士会と日本税理士会連合会の会則を守る義務を定めています。日税連の会則には業務の広告に関する定めがあり、詳しい事項は細則に委ねられています。ホームページの表現や口コミの扱いは、この細則と運用指針に沿って確認するのが基本です。
あわせて、税理士でない者が税理士の名称を使うことは税理士法で制限されています(第52条、第53条)。名義を貸す場合の問題もあるため、制作会社や紹介サイトに依頼する場合も、掲載内容の責任は事務所にあることを意識してください。
また、実際より著しく優良と示す表示は、景品表示法の観点でも問題になり得ます。「地域No.1」「必ず節税できる」のような言い切りは、根拠を示せない限り使わない方が安全です。
税理士会の細則と運用指針は改正されることがあります。この記事では細目を断定せず、公開前に所属税理士会の最新版を必ず確認してください。
税理士のホームページ集客でつまずきやすい点(診断20件の傾向)
この章では、マイセレが公開情報から試作した診断の傾向から、税理士事務所のホームページで抜けやすい情報を紹介します。
2026年10月16日に、税理士事務所を中心とした20件のホームページを、公開情報から自動で点検した試作です。5件は取得できず指摘なしの扱いで、判定が出た15件の内訳は次のとおりです。事務所名は出しません。
| 見当たらなかった情報 | 15件のうち |
|---|---|
| 事例やお客様の声 | 11件 |
| 料金の案内 | 9件 |
| 代表者と所在地の案内 | 8件 |
| 更新日の案内 | 3件 |
| 問い合わせ導線 | 2件 |
| 得意分野の案内 | 2件 |
事例やお客様の声と料金の考え方は、半数以上のサイトで見当たりませんでした。ただし、判定はサイトの自動取得による試作で、誤りの検証は終わっていません。20件には税理士会の支部、他の士業、税理士以外の会社のサイトも含まれます。統計的な結論ではなく、傾向の参考として読んでください。
事例を載せる場合は、守秘義務に配慮し、お客様が特定されない形にする必要があります。料金は、金額を載せられなくても「何で決まるのか」を説明するだけで、問い合わせ前の不安が減ります。
税理士事務所が受け取れるWeb集客診断シート
この章では、無料Web集客診断でお渡しするA4一枚の診断シートに何が書かれるかを、税理士事務所の場合に沿って説明します。
診断は代表の丸山が担当し、オンラインで45分かけて行います。ホームページ・検索・Googleマップ・AI検索・SNSと広告の5つの入口を見て、現状のまとめ、改善点3つと優先順位、最初の1か月でやることをA4一枚の診断シートにまとめます。
診断シートは、面談後3営業日以内にメールでお送りします。実際の項目は、ご相談内容に合わせて変わります。
診断全体の流れは無料Web集客診断のページで確認できます。
税理士のWeb集客を始める最初の1か月
この章では、広告ルールの確認から診断までを4週間に分けて、何から手をつければよいかを示します。
- 第1週に、所属税理士会の広告に関する最新の規定を読み、載せてよい表現を整理します。
- 第2週に、得意な専門分野を1つ選び、その分野の受け皿ページの下書きを作ります。
- 第3週に、Googleマップの事務所情報と、ホームページの代表者・所在地・料金の考え方を見直します。
- 第4週に、検索での表示とAI検索での表示を確認し、次の1か月の優先順位を決めます。
事務所で実践するなら、最初に動かす数字を「専門ページ経由の問い合わせ数」1つに決めておくと、効果を見失いません。計測の考え方はSEOのKPI設計が参考になります。
社内だけで進めるのが難しい場合は、Webマーケ顧問のように外部の手を借りる選択肢もあります。進めるかどうかは診断のあとでお客様が選べます。
税理士の集客に関するよくある質問
この章では、税理士のWeb集客とSEOについて、事務所の代表の方からよく出る5つの質問に答えます。
税理士の集客は紹介だけで足りますか?
紹介は信頼を借りられる大切な経路ですが、来月の相談数を自分で決められません。紹介を続けながら、検索で相談を受ける窓口を足すと、特定の経路に偏るリスクを下げられます。
税理士がSEOを始めるときは何から手をつけますか?
得意な専門分野を1つ選び、その分野の受け皿ページを作るところからです。相談の流れ、対応範囲、料金の考え方を書いてください。
税理士のホームページに口コミやお客様の声は載せてよいですか?
可否は税理士会の細則と運用指針、守秘義務に関わるため、一律には言えません。所属税理士会の最新の規定を確認し、お客様が特定されない形にしてください。
税理士の集客でGoogleマップは必要ですか?
地域で選ばれる仕事のため、Googleマップに正しい事務所情報があるかは確認する価値があります。地域SEOの記事も参考にしてください。
無料Web集客診断では何がわかりますか?
ホームページ・検索・Googleマップ・AI検索・SNSと広告の現在地、改善点3つと優先順位、最初の1か月でやることが、A4一枚の診断シートでわかります。45分のオンライン診断は無料で、診断のあとに営業することはありません。ご希望があった場合だけ、支援内容をご案内します。
参考文献・出典
この章では、本文で使った制度と数字の出典を示します。リンク先は2026年10月20日に開けることを確認しました。
- 税理士法(e-Gov法令検索)
- 日本税理士会連合会会則(日税連)
- 日本税理士会連合会(国税庁)
- 景品表示法(消費者庁)
- 検索数は自社でAhrefsから取得(2026年10月20日)、診断の傾向は自社集計(2026年10月16日)
更新履歴
この章では、このページの更新内容を記録します。
- 2026年10月20日に初版を作成しました。


